竜巻とは、積乱雲に伴い発生する、激しい渦巻きのことを指します。日本では、季節を問わず全国で発生しており、台風や寒冷前線等、積乱雲が発生しやすい気象条件では竜巻が発生しやすくなります。竜巻は、短時間で狭い範囲に集中して大きな被害をもたらすため、竜巻の予報や前兆等を確認したら、無理な外出はしないようにしましょう。
また、積乱雲の中で氷の粒は、上昇・下降を繰り返すことで大きくなり、直径5ミリ以上の氷の粒をひょうと呼びます。ひょうは5〜6月や10月等、春や秋の雷雨に伴って降ることが多く、人体や農作物、建物、自動車等への被害を及ぼすことをひょう災と言います。
気象庁「竜巻分布図」をもとに2021年6月作成
出典:龍ヶ崎市ホームページ防災コラム「雹(ひょう)の被害は北関東で最も多い」
竜巻は夜間より昼間に多く確認されており、11時〜18時の間がピークといわれている。
竜巻の発生は、7月から11月にかけて多い傾向がある。
特に発達した巨大積乱雲「スーパーセル」は、強雨やひょうをもたらすことがある。
竜巻の移動スピードは、過去に時速約90キロメートルを記録したこともある。
ひょうの落下速度は、直径5mmでも36m/h、直径70mmでは140km/hと言われており、大きさによっては大きなケガにもつながる。
気象庁「竜巻の月別発生確認数(1991~2017年)」をもとに2019年7月作成
竜巻発生時に街中にいる場合は、なるべく頑丈な建物に入り、窓から離れるようにしましょう。また、車を運転しているときは、交通の邪魔にならない場所に車を停め、ただちに頑丈な建物内へ避難してください。もしひょうが降り出したら、早めに屋根のある駐車場等に避難しましょう。
「雷鳴が聞こえる」「かなとこ雲(※)が広がっている」といった現象は、竜巻が来る前兆にあたります。いつもと違う雲を見かけたら注意が必要です。竜巻の発生源は「積乱雲」ですので、雲の変化に注意し、室内への避難や車の保護をするなど、事前に危険を回避しましょう。
※頂上部分が広がって平らに広がった、きのこ状の雲。
「ひょうが降り出す」「真っ黒い雲が近づく」といった現象は、竜巻が近づいているときの前兆にあたります。
1917年には、熊谷測候所(現在の熊谷地方気象台)で直径約29.5cm、かぼちゃ大と言われる最大級のひょうを観測したという記録が残っています。
急に空が暗くなったり、ひょうを伴った冷たい風が吹いてきた場合は、発達した積乱雲が近くにある可能性がありますので、すぐに頑丈な建物内へ避難しましょう。
急激な気圧の変化により、「耳鳴り」等、耳の異常を感じたときは、目の前に竜巻が迫っているおそれがあります。屋内にいたとしても、窓や壁から離れたほうが安全です。物置や車庫等は倒壊の危険がありますので、避難場所にはしないようにしましょう。
気象庁は「竜巻注意情報」に加え、竜巻等の激しい突風が発生しやすい地域の分布と、1時間先までの予報、「竜巻発生確度ナウキャスト」を提供しています。竜巻発生の可能性がある地域を確認し、無理な外出はしないようにするなど、事前に対策を取るようにしましょう。
天気予報で「大気の状態が不安定」という言葉が使われている場合や「雷注意報」が発令された場合、天候が変化し「かなとこ雲(※)が広がっている」「真っ黒い雲が近づく」「冷たい風が吹き出す」という場合は、ひょうや竜巻が発生する可能性があります。できるだけ外出を控え、車の保護を素早く行いましょう。外出時は、頑丈な建物へ避難しましょう。
※頂上部分が広がって平らに広がった、きのこ状の雲。
竜巻の防災に役立つ情報やアプリを活用し、外出を控えるなど竜巻の被害から身を守りましょう。
・気象庁が発信する「竜巻注意情報」、「竜巻発生確度ナウキャスト(※)」・竜巻発生のアラート機能があるアプリ※激しい突風が発生しやすい地域の分布や1時間までの予報を行うもの。
屋根のない駐車場に車を停めている場合は、降ひょうによる被害に備えて事前対策を取りましょう。・圧縮袋に入れた毛布など、車体を覆えるものをトランクに準備する。・ひょうに強いカーポートを建てる。
家を守るため、すぐに雨戸や網戸を閉め、窓が割れないようにしましょう。
身の安全が第一です。風通しが悪く、窓がない場所へ避難するもしくは、窓から離れましょう。
屋根のない駐車場に車を停めている場合は、毛布や段ボール、厚みのある車カバーなどで車を守りましょう。ただし、ひょうの場合はご自身にあたらないように注意が必要なため、状況をみて対応しましょう。
視界不良による交通事故や、地面に積もったひょうでスリップする危険があるため、無理に運転を続けず、できるだけ早く頑丈な屋根のある駐車場(大型スーパーやデパートの駐車場など)に避難しましょう。
交通の邪魔にならない場所にハザードランプをつけて駐車し、降車後ただちに頑丈な建物内へ避難しましょう。ただし、降ひょう中は積乱雲が通りすぎるまで車内で待機しましょう。その際、毛布や段ボール、厚みのある車カバーなどで車を覆える場合は、車を守る対策もしましょう。
※身の安全が第一です。ケガを避けるために、無理に作業はせず交通状況や降ひょうの状況に応じて注意しながら対応しましょう。
ひょうとともに、激しい雨が降っている場合は、道路の冠水に注意しましょう。高架下などのアンダーパスや、すり鉢状の道路など、冠水する恐れがある場所はできるだけ避けましょう。雷が発生する可能性がある時は、樹木の近くに停車しないようにしましょう。また、車内にいる時は、金属部分や窓に触れないように気をつけましょう。
頑丈な建物に入り、できる限り地下室や風が吹き込まない場所に避難しましょう。
特に発達した巨大積乱雲のことをなんという?
正解は
スーパーセル
あなたの回答
解説:特に発達した巨大積乱雲のことを「スーパーセル」と呼び、強雨やひょうをもたらすことがあります。
竜巻の前兆!竜巻発生を知らせるサインとして、間違っているのはどれ?
正解は
雷鳴がやみ、快晴になる
あなたの回答
解説:急激な気圧の変化により、「耳鳴り」等、耳の異常を感じたときは、目の前に竜巻が迫っているおそれがあります。また「雷鳴が聞こえる」「真っ黒い雲が近づく」といった現象も、竜巻が近づいているときの前兆にあたります。
自宅にいるときに竜巻発生!正しい対処方法はどれ?
正解は
トイレや浴室等風通しの悪い場所に避難する
あなたの回答
解説:自宅にいるときは、窓が割れないように雨戸を閉め、トイレや浴室等、風通しの悪い場所へ避難しましょう。また、街中にいるときは頑丈な建物に入り、できる限り地下室や風が吹き込まない場所に避難してください。